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黄山/中国古来、仙境とされてきた中国随一の名山

黄山

Story

中国古代王朝の祖とされ、道教や医学など様々な文化の始祖ともいわれる神話伝説上の帝王、黄帝が不老不死の霊薬を飲み仙人となったと伝わる山が、自然遺産にして文化遺産の黄山です。幾多の峰々と雲海が織り成す風景はまさに仙境。古来、道教や仏教の修行の地とされ、また多くの文人が訪れ、画や詩の題材としてきました。

黄山と名付けたのは道教を信奉した唐の玄宗皇帝。中国安徽省の南部に蓮華峰、天都峰、光明頂の三大主峰をはじめ70峰以上が連なり、明代の有名な旅行家で地理学者の徐霞客は、その足で黄山に登り、「五岳より帰りて山を見ることなし、黄山より帰り来たりて岳を見ることなし」と称賛の言葉を残しました。五岳とは仙境とされ歴代の帝王が祭祀を行った中国古来の五大名山。黄山はそれらにも勝ると述べたのです。また「天下の名勝、黄山に集まる」ともいわれ、とりわけ奇松、奇岩、雲海、温泉は黄山の「四絶」と称えられてきました。年間降雨日数が200日以上もあり、瞬く間に霧や雲が湧き、峰々が雲海に包まれ千変万化する様は筆舌に尽くせません。

最高峰蓮花峰(1,860m)の絶景、奇岩怪石の天都峰、光明頂から仰ぐご来光など、「黄山を見ずして、山を見たというなかれ」といわれるのも頷けます。ロープウェイが架かり手軽に登れるようになったものの、古色蒼然たる寺廟、絶壁に延々と刻まれた階段などを目にすると、いかに古くから崇敬されてきた名山かがわかるでしょう。

Photos

飛来石

怪石と呼ばれる飛来石。高さ12mと言われる巨石がそそり立つ姿は圧巻です。

黄山

峡谷にもやがかかる風景は水墨画を見ているような幻想世界が広がります。

Data

登録名
黄山
登録年
1990年
分類
複合遺産
国名
中国
アクセス
北京から飛行機で約2時間または、上海から飛行機で約1時間で黄山屯渓国際空港。黄山屯渓国際空港からは車で約1時間半。