ログイン
会員登録
メニュー

ピサ/イタリアピサの繁栄を物語る「斜塔」と「奇跡の広場」

ピサ

Story

ピサといえば思い浮かべるのが不思議に曲がった「斜塔」。ガリレオ・ガリレイが物体落下の実験を行った逸話でも有名です。大理石の列柱を配した高さ約55m、8層構造のこの塔は1173年に建設が始まりましたが、4層目に着工した頃から傾き始め今も中心から約4mも傾いています。その原因はピサが元は海に囲まれており、地盤が軟弱だったためといわれています。

ピサは紀元前2世紀頃からアルノ川と地中海を結ぶ交通の要衝であり、古代ローマ帝国の軍港でした。造船技術を活かし、11〜13世紀にはベネチア、ジェノバと肩を並べる海運都市国家として興隆。東方貿易で得た莫大な富をもとにドゥオーモ広場を築き、その繁栄ぶりを世に示しました。

世界遺産に登録されたドゥオーモ広場の中心に位置する白大理石の大聖堂はロマネスク様式の傑作。その隣に建つのが斜塔として有名な鐘楼です。広場の西側には下層がロマネスク様式、上層がゴシック様式で造られた白大理石の洗礼堂が建ち、その北側にはピサの中世貴族の墓所があり、白大理石の回廊が長方形の中庭を囲むように建っています。緑の芝生に白亜の4つの建物が映えるドゥオーモ広場はその美しさから「奇跡の広場」とも呼ばれます。

その後ピサは、ジェノバとの戦いに敗れ、さらに海岸線に土砂が堆積し衰退しますが、往時の繁栄を物語る奇跡の広場には、世界中から多くの観光客が押し寄せます。斜塔は傾きの進行を止める工事が完了し、入場制限付きながら再び登れるようになりました。

Photos

玉座のキリスト

大聖堂内部には『玉座のキリスト』が描かれ、神聖な雰囲気が漂う

洗礼堂

荘厳な佇まいを残す洗礼堂

Data

登録名
ピサのドゥオーモ広場
登録年
1987、2007年
分類
文化遺産
国名
イタリア
アクセス
フィレンツェから私鉄で約1時間30分。ピサ中央駅からドゥオーモ広場まで徒歩約20分