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嚴島神社/日本海上に悠然と聳える壮麗な朱塗りの社殿群

嚴島神社

Story

海抜約530mの弥山(みせん)を中央に頂く神の島、宮島。その入り江に聳える水上社殿こそが、この世の竜宮城にもたとえられる嚴島神社です。推古天皇即位元年(593年)、安芸の豪族佐伯鞍職(さえきのくらもと)によって創建され、平家一門の隆盛とともに社運も盛大に。平清盛が現在の社殿を造営したのは今から800年ほど前で、日宋貿易の拡大を図る過程において海上鎮護の神として尊崇を篤くしたといわれています。

海を敷地とした大胆奇抜な構想と、寝殿造りを巧みに取り入れた建築美は、日本を代表する名社にふさわしい気品と威厳に満ちたもの。毛利元就によって改築された本社本殿は、ゆるやかな勾配のある切妻両流造り。総延長約275mに及ぶ廻廊で結ばれた社殿群は極楽浄土の再現か、潮の干満によって刻々と変化するさまは圧巻の眺め。日本三大船神事に数えられる管弦祭、高舞台で奉納される舞楽など、清盛の時代から伝わる神事も多く、華麗な王朝絵巻の世界へと私たちを誘います。

本社火焼前(ひたさき)から約160m沖の海中に立つ朱塗りの大鳥居。高さは奈良の大仏とほぼ同じ16.8m、主柱の根回りは約10mもあり、潮が引くとその巨大な全容が現れます。根元は海底に埋まっておらず、なんと鳥居自体の重量(約60t)だけで立っているのだとか。1本の主柱を2本の袖柱で支え、島木の中に玉石を詰めて重しとするなど、先人の知恵にはただ感心するばかり。現在の鳥居は八代目にあたり、建て替え用材の確保のため地元では楠の植林に力を入れています。

※現在、高舞台は修理工事中です。

Photos

嚴島神社

1400年もの長い時を経て、海の上に佇む嚴島神社

嚴島神社

大鳥居に使う巨木探しに約20年も費やしたとか

Data

登録名
嚴島神社
登録年
1996年
分類
文化遺産
国名
日本
住所
広島県廿日市市宮島町1-1
アクセス
JR宮島口駅からフェリーで宮島桟橋
ベストシーズン
通年