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古都奈良/日本天平の面影しのぶ壮大なる歴史的遺構

古都奈良

Story

あをによし寧楽(なら)のみやこは咲く花のに薫ふがごとく今盛りなり(小野老朝臣)と、万葉集にも詠まれた平城京。710年に唐の長安をモデルに造られ、その規模は東西約5.9km、南北約4.8kmに及びます。碁盤の目のように整然と区画された中に、約10万人が暮らしていたといわれています。奈良の歴史と伝統を示す東大寺、興福寺、春日大社、元興寺、唐招提寺、薬師寺、春日山原始林、平城宮跡の計8ヵ所がリスト入りしました。

華麗な天平文化が花開き、律令国家が円熟する一方で、人々は飢饉や疫病に苦しみ、政情も不安定を極めました。これを憂えた聖武天皇は、行基を最高責任者に任命し、国家鎮護の願いを込めて大仏建立に着手。完成までに約14年を要し、延べ260万人が動員されるという、まさに国を挙げての一大イベントでした。東大寺金堂に鎮座する大仏は、正式には盧舎那仏坐像(るしゃなぶつざぞう)といい、その光が世界を照らすという仏の中の仏。高さ約15.8m、重さ約380t、金銅像としては世界一の大きさを誇ります。

都の中枢である平城宮の本格的な発掘調査が始まったのは1950年代。朱雀大路の突き当たり、約120万m2もの広大な敷地に、政治や儀式の場である大極殿と朝堂院、天皇の居所である内裏と諸官庁があったことがわかりました。大量に出土した木簡と呼ばれる木の札から、当時の人々の生活の様子も判明。朱雀門、東院庭園に続き、国家的儀式の場であった大極殿の復元工事は、遷都1300年にあたる2010年に9年の歳月を経て完成。往時の姿を現代によみがえらせました。

Photos

東大寺

世界最大級の木造古建築に安置されている奈良の大仏がある東大寺

平城京

天平文化の世、約70年にわたり都の中心だった平城京

Data

登録名
古都奈良の文化財
登録年
1998年
分類
文化遺産
国名
日本
住所
奈良県奈良市雑司町406−1
アクセス
東大寺:近鉄奈良駅より市内循環バスで約4分
ベストシーズン
通年