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ルクセンブルクの旧市街/ルクセンブルク堅固な要塞に護られた小さな大国

ルクセンブルクの旧市街

Story

フランス、ベルギー、ドイツに囲まれたルクセンブルク大公国は、神奈川県ほどの小さな国。その首都ルクセンブルク市の旧市街と要塞が世界遺産に登録されました。由来は963年、ボックフェルゼンと呼ぶ岩山に建設されたルシリンブルク=小さな城。もともと断崖の上にあった天然の要塞に、14〜15世紀に長大な「ヴェンツェルの環状城壁」が築かれ領土も拡大しました。しかし、1443年にはブルゴーニュに占領され、その後スペイン、フランス、オーストリアなどの大国が支配。その間、全長約20kmにわたるカズマット(地下道要塞)も巡らされ、やがて「北のジブラルタル」と呼ばれる堅固な要塞都市になっていきました。

ボックフェルゼンの岩山におかれた威容を誇る要塞(ボックの砲台)や、16世紀に建てられたスペインとイスラムの建築様式が融合した大公宮殿、ゴシックとルネサンス様式を組み合わせ17世紀に建立されたノートルダム大聖堂など、旧市街に残る統治国の建造物がこの国の波瀾の歴史を物語ります。1815年にはルクセンブルク大公国として独立。1867年には永世中立国となり要塞は取り壊されていきますが、1948年に永世中立を放棄します。現在ある要塞が歴史の証人として残されることになりました。

第二次大戦後は鉄鋼業などで潤い、現在は欧州投資銀行などの金融関連機関が集中し、EUを代表する金融センターとして繁栄。欧州の中心に位置し、かつては戦略の拠点として大国に翻弄されたルクセンブルク。「侵略の歴史」がつくり上げた堅固な要塞都市はこの小さな国を護り続け、今では欧州屈指の裕福な国へと発展しました。

Photos

大公宮殿

現在は迎賓館や大公執務室として使用されている大公宮殿

ノートルダム大聖堂

ゴシックとルネサンス様式を組み合わせyて建立されたノートルダム大聖堂

Data

登録名
ルクセンブルク市:その古い街並みと要塞群
登録年
1994年
分類
文化遺産
国名
ルクセンブルク
アクセス
ベルギーのブリュッセルからルクセンブルクまで飛行機で約45分