Story
現地の言葉で「巨大な穴」を意味し、1979年に自然遺産に登録されたタンザニア北部のンゴロンゴロ自然保護区は総面積約8,288㎢。数百万年前の大噴火とその後の地殻変動によってできた山手線の内側ほどの巨大なクレーターに、約2万5000頭の野生動物が生息。また区域内のオルドワイ渓谷からは、初期の人類の化石や足跡などが発見されており、2010年に文化遺産としても評価され複合遺産に。「動物の楽園」だけでなく、この地では太古から人間と動物の営みがあったことを窺わせます。
ンゴロンゴロ自然保護区はセレンゲティ国立公園の一部でしたが、古くからこの地域で生活していたマサイ族の権利を守るとともに、人間と動物との共生を目指し、1959年に独立して自然保護区が設けられました。マサイ族は遊牧しながら密猟者を監視し、生活の糧を得ると同時に野生動物の保護に務めています。自然保護区内には現在、絶滅危惧種のクロサイをはじめ、ゾウ、ライオン、ヒョウ、バッファローの「ビッグファイブ」と呼ばれる野生動物が生息。また湖をピンクに染める数千羽、時には数万羽のフラミンゴの群れは圧巻です。
現在タンザニア政府は、遊牧の民であったマサイ族が定住し、牧農に従事することによる自然保護区の環境変化を危惧しています。そのため、町に住み生計を立てるというマサイ族の定住化政策を進めています。太古から人間と野生動物の共生が形を変えて続いてきたンゴロンゴロ。地球上でも稀なこのサンクチュアリが、未来永劫に継承されることを願いたいものです。
ンゴロンゴロ自然保護区はセレンゲティ国立公園の一部でしたが、古くからこの地域で生活していたマサイ族の権利を守るとともに、人間と動物との共生を目指し、1959年に独立して自然保護区が設けられました。マサイ族は遊牧しながら密猟者を監視し、生活の糧を得ると同時に野生動物の保護に務めています。自然保護区内には現在、絶滅危惧種のクロサイをはじめ、ゾウ、ライオン、ヒョウ、バッファローの「ビッグファイブ」と呼ばれる野生動物が生息。また湖をピンクに染める数千羽、時には数万羽のフラミンゴの群れは圧巻です。
現在タンザニア政府は、遊牧の民であったマサイ族が定住し、牧農に従事することによる自然保護区の環境変化を危惧しています。そのため、町に住み生計を立てるというマサイ族の定住化政策を進めています。太古から人間と野生動物の共生が形を変えて続いてきたンゴロンゴロ。地球上でも稀なこのサンクチュアリが、未来永劫に継承されることを願いたいものです。