Story
カナダの大西洋側に浮かぶニューファンドランド島。世界自然遺産に登録されたグロスモーン国立公園は、その北米大陸最東北端の島の西岸にあります。グロスモーンとは「偉大なる絶壁」の意味。氷河によって削られた垂直に切り立つ断崖やフィヨルドが連なり、「地球科学の歴史が見られる」といわれ地質学者も注目する、むき出しになった地層が太古の地球の記憶をとどめています。
国立公園の名となったグロスモーン山は、標高800mほどの低山にもかかわらず、寒流の影響で高山植物が花を咲かせるなど、世界でも希少な自然の景観が展開しています。その名の通り上部がテーブルのように平らなテーブルランドは、本来なら地下深くに埋まっているはずのマントルが、数億年前の地殻変動で地上に押し出されたもの。金属分を多く含む地質が長年の酸化により褐色となり、草も木も生えない月面のような風景は、この国立公園の象徴ともいえます。
また、長さ30kmにもおよぶウェスタンブルックポンドは、およそ2万5000年前から1万5000年という気の遠くなるような年月をかけて氷河が侵食したフィヨルドで、その後、地殻変動により海から閉ざされ湖となったもの。島の内部深くに切り込んだフィヨルドの両岸に聳える高さ約600mを超える絶壁は、まさに“グロスモーン”。観光船で巡れば、氷河がつくり上げた壮大な造形美に圧倒されます。
国立公園の名となったグロスモーン山は、標高800mほどの低山にもかかわらず、寒流の影響で高山植物が花を咲かせるなど、世界でも希少な自然の景観が展開しています。その名の通り上部がテーブルのように平らなテーブルランドは、本来なら地下深くに埋まっているはずのマントルが、数億年前の地殻変動で地上に押し出されたもの。金属分を多く含む地質が長年の酸化により褐色となり、草も木も生えない月面のような風景は、この国立公園の象徴ともいえます。
また、長さ30kmにもおよぶウェスタンブルックポンドは、およそ2万5000年前から1万5000年という気の遠くなるような年月をかけて氷河が侵食したフィヨルドで、その後、地殻変動により海から閉ざされ湖となったもの。島の内部深くに切り込んだフィヨルドの両岸に聳える高さ約600mを超える絶壁は、まさに“グロスモーン”。観光船で巡れば、氷河がつくり上げた壮大な造形美に圧倒されます。