ログイン
会員登録
メニュー

リドー運河/カナダ19世紀の姿をとどめる北米でも最古の運河

リドー運河

Story

リドー運河はカナダの首都オタワとオンタリオ湖畔の古都キングストンを結ぶ、全長約202kmの長い運河。1832年の開通以来、180年近く経た今も、ほとんど当時のまま使われている北米最古の運河として、2007年にオンタリオ州初の世界遺産に登録されました。

建設が始まったのは米英戦争後の1826年。英国植民地下にあったカナダで、アメリカの攻撃を避け軍事物資を運ぶため、ジョン・バイ大佐の指揮のもと、自然の河川や湖を利用して(人工部分はわずか19km)6年の短期間で完成にこぎ着けました。しかし、その頃には米英間の緊張状態は終結し、運河は軍事目的に使用されることなく、商業物資や移民の輸送に活躍し地域の発展に貢献。オタワと命名される以前は、大佐の功績を称えバイタウンと呼ばれていました。

運河にある40以上もの水門を代々守ってきたのは、「ロックマスター」と呼ばれる人たち。もっぱら観光が目的となった現在も、パークスカナダ(国立公園管理局)のスタッフとともに、24時間体制で水門を管理。いまでも手動で水門の開け閉めが行われています。ヘリテージルートと呼ばれる運河沿いには、古い町並みとかわいい店構えのレストランが人気を集めるリゾートタウンのパースや、水車による製材所や跳ね橋が見られる石造りの町ウエストポートなど、古き良き歴史の薫り漂う町々が点在。船でのんびりと運河を巡れば、運河に沿って生きる人々の努力と熱い思いが守り伝えた変わらぬ風景と、伝統の営みを肌で感じられます。

Photos

水門

今でも手動で水門の開け閉めが行われている

パース

レンガ造りの古い街並みもあるパース

Data

登録名
リドー運河
登録年
2007年
分類
文化遺産
国名
カナダ
アクセス
トロントからオタワまで飛行機で約1時間。オタワの国会議事堂からは徒歩約5分