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黄龍(ホワンロン)の景観と歴史地域/中国石灰棚と数千の湖沼群が織り成す神秘の景観

黄龍(ホワンロン)の景観と歴史地域

Story

チベットの人々が、その神秘的な景観から聖地と崇めた黄龍は、岷山山脈の主峰・雪宝頂の下、玉翠山の麓に広がる峡谷で、同じく世界遺産に登録されている九寨溝とはひと山隔てたところにあります。石灰分を含んだ湧水が遥かなる年月をかけ創り上げた石灰棚、そして、棚田のように連なる彩池と呼ばれる3,400余の湖沼群。黄色がかった乳白色の石灰岩層に覆われた峡谷は、太陽に照らされると、その名のごとく深い樹林を縫って駆け昇る黄金の龍さながらです。

黄龍は自然保護区になっており、標高約3,100mの迎賓彩池から標高約3,600mの五彩池まで、遊歩道が整備されています。石灰棚を流れ落ちる滝、エメラルドグリーンにきらめく湖沼など、絶景をめでながらゆっくりと散策を楽しみましょう。湖沼の色は見る場所や角度により黄、緑、青、茶と千変万化。日が射すと金色に輝き、周囲の山々が錦繡に彩られる秋はまさに色彩の洪水です。最奥部にある五彩池は、湖沼群の中でも最大規模。背後に明代の古刹・黄龍後寺、さらにその奥に万年雪を戴く雪宝頂を抱えた姿は、チベットの人々が神の造形と敬ったのも頷ける神々しさです。

黄龍にはジャイアントパンダや孫悟空のモデルになったとされるキンシコウなどの希少動物が生息し、ユネスコの生物圏保護区にも指定されています。開発が進み野生のパンダの姿を見かけることはほとんどなくなりましたが、ここは今も仙境の地に違いありません。

Photos

黄龍

石灰分を含んだ湧水が遥かなる年月をかけ創り上げた石灰棚が連なる湖沼群

ジャイアントパンダ

黄龍にはジャイアントパンダなど、希少動物が生息しています

Data

登録名
黄龍(ホワンロン)の景観と歴史地域
登録年
1992年
分類
自然遺産
国名
中国
アクセス
成都双流国際空港から九寨黄龍空港まで飛行機で約50分。九寨黄龍空港から黄龍までバスやタクシーで約1時間30分。