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アブシンベル/エジプト水没を免れた大神殿偉大なるファラオの象徴

アブシンベル

Story

新王国時代第19王朝に君臨したラムセス2世は、古代エジプトで最も有名なファラオ。当時には稀な180cmもの長身で、20代で即位し、果敢に外征を行い征服王として名を馳せました。その治世は70年近くに及び、100人以上の子供をもうけ、90歳前後の長寿を全うしたといわれている歴代ファラオの中でもヒーロー的存在。それだけに自己顕示欲も強く、自分の名前を刻んだ神殿をエジプト中に建造しました。

彼は世界遺産に登録されたカルナック神殿の大列柱室、ルクソール神殿の塔門など、多くの建造物を残していますが、なかでもナイル河岸の岩山をくり抜いて造られ、太陽神ラーを祀る大神殿と、王妃ネフェルタリのために建造された小神殿からなるアブシンベル神殿は群を抜く規模。アスワン・ハイ・ダムの建設で水没の危機に陥りますが、ユネスコの国際的救済活動により移築されるという数奇な運命を持つ遺跡でもあります。

大神殿は幅約38m、高さ約33m。入口には高さ20mにもなるラムセス2世の座像が4体、大列柱室にはオシリス神の姿をしたラムセス2世の立像が8体、壁には王の勇壮な戦闘場面のレリーフとラムセス2世のオンパレード。奥の至聖所には、神々の像に交じり神格化されたラムセス2世の座像があり、年2回(王の誕生日と王に即位した日)、日の光が像を照らし出す設計。計算され尽くした建築技術にラムセス2世の神殿への思い入れ感じさせます。

Photos

アブシンベル神殿 入口

神殿入口から至聖所までは、荘厳な雰囲気が漂う

至聖所

神殿の一番奥に位置する至聖所には、年に2回光が差し込む

Data

登録名
アブシンベルからフィラエまでのヌビア遺跡群
登録年
1979年
分類
文化遺産
国名
エジプト
住所
エジプト 〒1211501 Aswan Governorate, Abu Simbel
アクセス
アブシンベル空港から大神殿まで車で約10分
ベストシーズン
10月〜3月頃