Story
スペインの西の果ての町、サンティアゴ・デ・コンポステーラで9世紀、キリストの12使徒のひとり聖ヤコブ(スペイン語名サンティアゴ)のものと伝わる埋葬地が発見されました。その上には大聖堂が建てられ、やがてエルサレム、ローマと並ぶキリスト教の聖地となり、最盛期には年間50万人もの巡礼者が訪れたといいます。
聖地サンティアゴ・デ・コンポステーラを目指してフランスを南下し、ピレネー山脈に至る巡礼路は、パリを起点とするトゥールの道、ヴェズレーが出発地のリモージュの道、アルルから出発するトゥールーズの道など、主なものだけでも4本あり、なかでも黒い聖母像が信仰を集めるノートルダム・デュ・ピュイ大聖堂から出発するル・ピュイの道は、中世の巡礼路らしさを今に残しており、巡礼路の一部が世界遺産に登録されています。また、この道の途上にある山あいの村コンクのサント・フォワ修道院付属教会とドゥルドゥー川に架かる橋、モワサックのサン・ピエール修道院付属教会とその回廊など、巡礼路沿いの建造物の一部も世界遺産の構成資産です。
険しいピレネーの峠道を越え、スペイン国内の巡礼路を辿り、サンティアゴ・デ・コンポステーラまでフランスの出発地から2カ月はかかる行程。とうてい歩き通すことはかないませんが、その一部だけでも歩いてみれば、あまたの巡礼者たちの足跡が残る中世さながらの村や伝説に彩られた教会に、敬虔の念を追体験できることでしょう。
聖地サンティアゴ・デ・コンポステーラを目指してフランスを南下し、ピレネー山脈に至る巡礼路は、パリを起点とするトゥールの道、ヴェズレーが出発地のリモージュの道、アルルから出発するトゥールーズの道など、主なものだけでも4本あり、なかでも黒い聖母像が信仰を集めるノートルダム・デュ・ピュイ大聖堂から出発するル・ピュイの道は、中世の巡礼路らしさを今に残しており、巡礼路の一部が世界遺産に登録されています。また、この道の途上にある山あいの村コンクのサント・フォワ修道院付属教会とドゥルドゥー川に架かる橋、モワサックのサン・ピエール修道院付属教会とその回廊など、巡礼路沿いの建造物の一部も世界遺産の構成資産です。
険しいピレネーの峠道を越え、スペイン国内の巡礼路を辿り、サンティアゴ・デ・コンポステーラまでフランスの出発地から2カ月はかかる行程。とうてい歩き通すことはかないませんが、その一部だけでも歩いてみれば、あまたの巡礼者たちの足跡が残る中世さながらの村や伝説に彩られた教会に、敬虔の念を追体験できることでしょう。