Story
2016年7月、20世紀を代表する近代建築の巨匠ル・コルビュジエが設計した、7カ国17の作品が世界遺産に登録されました。その中に日本が推薦した東京・上野公園の国立西洋美術館本館が含まれ、にわかにアートとしての美術館建築に関心が集まっています。
ル・コルビュジエは1887年スイスに生まれ、地元で建築家としてスタートを切った後、フランスのパリに拠点を移し、鉄筋コンクリートによるフレーム構造の「ドミノ」や、人体に合わせた「モデュロール」という独自の寸法体系を考案し、新たな建築の可能性を追求しました。さらにピロティ、自由な平面、水平連続窓などからなる5つの要点(「近代建築の五原則」)を提案。フランスのブローニュ・ビヤンクールに建てられたクック邸で実現し、同じくフランスのサヴォワ邸で完成させました。またインドのチャンディーガルでは、彼が数多く立案した都市計画の一端がうかがえます。晩年は宗教建築も手がけ、フランス・ロンシャンの礼拝堂はその最高傑作と言われています。
国立西洋美術館本館は「無限成長美術館」構想に基づきル・コルビュジエが基本設計を行い、彼に師事した3人の日本人建築家により1959年に完成を見ました。展示空間がらせん状に配置され、収蔵作品が増えても外側に増築して無限に成長できるという、ル・コルビュジエの基本理念がよく表現されていて、展示作品と合わせじっくりと鑑賞したい日本で唯一のル・コルビュジエの作品です。
ル・コルビュジエは1887年スイスに生まれ、地元で建築家としてスタートを切った後、フランスのパリに拠点を移し、鉄筋コンクリートによるフレーム構造の「ドミノ」や、人体に合わせた「モデュロール」という独自の寸法体系を考案し、新たな建築の可能性を追求しました。さらにピロティ、自由な平面、水平連続窓などからなる5つの要点(「近代建築の五原則」)を提案。フランスのブローニュ・ビヤンクールに建てられたクック邸で実現し、同じくフランスのサヴォワ邸で完成させました。またインドのチャンディーガルでは、彼が数多く立案した都市計画の一端がうかがえます。晩年は宗教建築も手がけ、フランス・ロンシャンの礼拝堂はその最高傑作と言われています。
国立西洋美術館本館は「無限成長美術館」構想に基づきル・コルビュジエが基本設計を行い、彼に師事した3人の日本人建築家により1959年に完成を見ました。展示空間がらせん状に配置され、収蔵作品が増えても外側に増築して無限に成長できるという、ル・コルビュジエの基本理念がよく表現されていて、展示作品と合わせじっくりと鑑賞したい日本で唯一のル・コルビュジエの作品です。