Story
福岡県宗像市(むなかたし)の沖合約60km、玄界灘に浮かぶ周囲4kmほどの沖ノ島。2017年7月、国内で21件目の世界遺産となった、この絶海の孤島には、「日本書紀」にも記されている天照大神と素盞鳴尊(すさのおのみこと)の誓約で生まれた三女神の一柱が祀られ、4世紀から9世紀にかけ航海の安全を祈る国家的な祭祀が執り行われていました。島そのものがご神体であり、今も神職が一人、日々の祈りを捧げている「神宿る島」なのです。
沖ノ島の祭祀遺構からは純金製の指輪や銅鏡、翡翠の勾玉など、大陸との交流を示す奉献品が大量に出土し、約8万点が国宝に指定され、「海の正倉院」とも呼ばれています。古来女人禁制とされ、一般男性の入島も厳しく制限され、一木一草一石たりとも持ち帰ってはならない、島で見聞きしたことは口外してはならないといった伝統的禁忌により、島は昔のままの姿を留め、膨大な神宝が今に残されたといえるでしょう。世界遺産には沖ノ島(宗像大社沖津宮(おきつみや))と3つの岩礁、大島(宗像大社沖津宮遥拝所、宗像大社中津宮(なかつみや))、本土の宗像大社辺津宮(へつみや)のほか、宗像三女神を祀り、玄界灘全域に覇を唱えた海洋豪族・宗像氏の権勢を伝える新原・奴山古墳群も含まれます。
沖ノ島は保護の強化から、一般の方の入島が全面的に禁止されることになりました。現在、沖ノ島を最も近く望める場所は、本土から船で約15~25分にある大島の沖津宮遥拝所となります。遥か水平線に浮かぶ「神宿る島」を拝すれば、連綿と受け継がれてきた古代のロマンが甦ることでしょう。
沖ノ島の祭祀遺構からは純金製の指輪や銅鏡、翡翠の勾玉など、大陸との交流を示す奉献品が大量に出土し、約8万点が国宝に指定され、「海の正倉院」とも呼ばれています。古来女人禁制とされ、一般男性の入島も厳しく制限され、一木一草一石たりとも持ち帰ってはならない、島で見聞きしたことは口外してはならないといった伝統的禁忌により、島は昔のままの姿を留め、膨大な神宝が今に残されたといえるでしょう。世界遺産には沖ノ島(宗像大社沖津宮(おきつみや))と3つの岩礁、大島(宗像大社沖津宮遥拝所、宗像大社中津宮(なかつみや))、本土の宗像大社辺津宮(へつみや)のほか、宗像三女神を祀り、玄界灘全域に覇を唱えた海洋豪族・宗像氏の権勢を伝える新原・奴山古墳群も含まれます。
沖ノ島は保護の強化から、一般の方の入島が全面的に禁止されることになりました。現在、沖ノ島を最も近く望める場所は、本土から船で約15~25分にある大島の沖津宮遥拝所となります。遥か水平線に浮かぶ「神宿る島」を拝すれば、連綿と受け継がれてきた古代のロマンが甦ることでしょう。