Story
新羅時代の貴重な遺跡や文化財が数多く残る古都、慶州。郊外は吐含山の中腹にそびえる仏国寺もその1つで、仏の世界である仏国土を再現した秀麗なる仏教建築として世界的に知られています。創建の時期については諸説あり、『仏国寺古今創記』には528年、『三国遺事』には751年とあり、最近になって創建は742年とする新たな資料が発見されました。幾たびも増築・修復を繰り返し、多くの参詣者を集め、最盛期の10世紀頃には現在の10倍もの規模を誇ったと伝えられています。創建当時の美しい姿を今日もとどめているのは、青雲橋・白雲橋・蓮華橋・七宝橋の国宝4橋と、大雄殿の前に立つ多宝塔と釈迦塔。女性的な優美さを感じさせる多宝塔に対し、釈迦塔は男性的で斬新なデザインが印象的。どちらも国宝に指定されており、釈迦塔の中からは世界最古の木版印刷物『無垢浄光大陀羅尼経』(国宝)も発見されています。
仏国寺からさらに7kmほど奧に入ったところにあるのが、仏国寺ととも新羅美術の最高峰とされる石窟庵(国宝)。花崗岩を切り出してドーム型に組んで建てられた洞窟寺院で、本尊を安置する円形の主室と、四角い空間の前室とに分かれ、2つは扉道で結ばれています。石窟庵は東向きに建てられているため、日の出の景勝地としても有名です。本尊である釈迦如来坐像の位置は、ちょうど夏至と冬至の朝日が当たるように設計されているのだとか。額に埋め込まれた宝石が洞窟内に差し込んだ朝日に輝く様はあまりにも気高く、厳かな美しさに満ちています。
仏国寺からさらに7kmほど奧に入ったところにあるのが、仏国寺ととも新羅美術の最高峰とされる石窟庵(国宝)。花崗岩を切り出してドーム型に組んで建てられた洞窟寺院で、本尊を安置する円形の主室と、四角い空間の前室とに分かれ、2つは扉道で結ばれています。石窟庵は東向きに建てられているため、日の出の景勝地としても有名です。本尊である釈迦如来坐像の位置は、ちょうど夏至と冬至の朝日が当たるように設計されているのだとか。額に埋め込まれた宝石が洞窟内に差し込んだ朝日に輝く様はあまりにも気高く、厳かな美しさに満ちています。