Story
1994年、世界遺産に登録されたカナイマ国立公園は、ベネズエラ南東部とブラジルの国境沿いに広がる広大なギアナ高地の一角を占める、総面積約3万km²の国立公園。四国の約1.6倍の広さの熱帯雨林地帯に、風雨によって削られた約20億年前の地層が、100以上のテーブルマウンテンとなって屹立。常に雲に覆われたその頭頂部は、イギリスの作家コナン・ドイルが著した小説『ロスト・ワールド』の舞台として有名で、いまだ知られざる世界が息づいています。
数あるテーブルマウンテンのなかでも、標高約2,560mのアウヤン・テプイ(先住民の言葉で悪魔の山)からは、落差979mもの世界最長の滝エンジェルフォールが落下。その高さゆえ、滝の水は途中で霧となって飛散してしまうため滝壺がありません。1936年、機上から偶然この滝を発見したアメリカの冒険家ジミー・エンジェルの名を冠したともいうエンジェルフォール。とりわけ6〜11月の雨季は水量が増し圧巻。
ほとんど垂直の絶壁で隔絶されたテーブルマウンテンの上部は、まさに陸の孤島。岩だらけの世界で生物は独自の進化を遂げ、原始的なカエルや食虫植物など、多くの固有種が特異な生態系を形作っています。発見された生物の80%近くは固有種とも。異種が多い鳥類や昆虫類は、今も全容解明に至っていません。ここには、人類がいまだ足を踏み入れたことのない「最後の秘境」が広がっています。
数あるテーブルマウンテンのなかでも、標高約2,560mのアウヤン・テプイ(先住民の言葉で悪魔の山)からは、落差979mもの世界最長の滝エンジェルフォールが落下。その高さゆえ、滝の水は途中で霧となって飛散してしまうため滝壺がありません。1936年、機上から偶然この滝を発見したアメリカの冒険家ジミー・エンジェルの名を冠したともいうエンジェルフォール。とりわけ6〜11月の雨季は水量が増し圧巻。
ほとんど垂直の絶壁で隔絶されたテーブルマウンテンの上部は、まさに陸の孤島。岩だらけの世界で生物は独自の進化を遂げ、原始的なカエルや食虫植物など、多くの固有種が特異な生態系を形作っています。発見された生物の80%近くは固有種とも。異種が多い鳥類や昆虫類は、今も全容解明に至っていません。ここには、人類がいまだ足を踏み入れたことのない「最後の秘境」が広がっています。