Story
コバルトブルーのカリブ海に浮かび、ラテンアメリカの他の国々と同様、スペインに征服された歴史を持つ社会主義国キューバ。首都ハバナの南東に位置し、2005年に旧市街が世界遺産に登録されたシエンフェゴスも、スペインの植民都市として建設されました。
カリブ海に面したキューバ島中央部のこの港町に、海賊の襲撃に備えスペイン式の城砦が築かれたのは18世紀の半ばと言われています。1819年にはフランス系移民により集落ができ、サトウキビ、タバコ、コーヒーなどの交易の拠点として大いに繁栄。1829年に町に昇格し、当時のキューバ島総司令官の名にちなみシエンフェゴスと名付けられました。町の建設にはフランス式の近代的都市計画が取り入れられ、碁盤目状に整然と区画された街区に、18世紀後期にフランスで興った新古典主義様式の建物が次々に建てられました。やがて時代が下るにつれ、バロック様式など他の様式が折衷され、現在に見られる独特の都市景観が形成されるに至りました。中心部のホセ・マルティ広場周辺には、政府宮殿(市庁舎)、サン・ロレンソ学校、フェラール宮殿などの荘厳な建造物が並び、華やかなりし往時を偲ばせます。
シエンフェゴス歴史地区の街路は広々としていて、それは風通しや日当たりなど衛生面を考慮して設計された経緯からとされています。19世紀ラテンアメリカで進められた都市計画と、植民都市から近代都市へと発展していく過渡期の姿を目の当たりにできる世界遺産です。
カリブ海に面したキューバ島中央部のこの港町に、海賊の襲撃に備えスペイン式の城砦が築かれたのは18世紀の半ばと言われています。1819年にはフランス系移民により集落ができ、サトウキビ、タバコ、コーヒーなどの交易の拠点として大いに繁栄。1829年に町に昇格し、当時のキューバ島総司令官の名にちなみシエンフェゴスと名付けられました。町の建設にはフランス式の近代的都市計画が取り入れられ、碁盤目状に整然と区画された街区に、18世紀後期にフランスで興った新古典主義様式の建物が次々に建てられました。やがて時代が下るにつれ、バロック様式など他の様式が折衷され、現在に見られる独特の都市景観が形成されるに至りました。中心部のホセ・マルティ広場周辺には、政府宮殿(市庁舎)、サン・ロレンソ学校、フェラール宮殿などの荘厳な建造物が並び、華やかなりし往時を偲ばせます。
シエンフェゴス歴史地区の街路は広々としていて、それは風通しや日当たりなど衛生面を考慮して設計された経緯からとされています。19世紀ラテンアメリカで進められた都市計画と、植民都市から近代都市へと発展していく過渡期の姿を目の当たりにできる世界遺産です。