Story
アンデス山脈が南北に走る南米エクアドルの首都キト。その旧市街はガラパゴス諸島とともに1978年、世界で最初に登録された世界遺産12件のひとつ。かつてはインカ帝国第二の都市として栄え、スペインによる征服後は南米大陸におけるキリスト教布教の拠点となり、聖堂や修道院が次々に建設されました。今も当時の建築物が数多く残り、南米有数の保存状態の良い歴史地区といわれています。
アンデス山脈の高峰に囲まれ、赤道直下にもかかわらず過ごしやすい気候のキトは標高2,850m。その建設は1534年に始まり、スペインの植民地支配が本格化すると、格子状の街路に聖堂やさまざまな建築物が建てられていきました。1535年から完成までに70年以上の歳月を要したサン・フランシスコ聖堂・修道院は、南米最古の歴史を誇る聖堂・修道院。バロック様式の黄金の祭壇や彫刻などには先住民の影響も見られ、彼らはのちに南米美術で独自のキト派を誕生させました。エクアドル最高のバロック建築と称されるのが、1605年から160年以上をかけて完成したラ・コンパニーア聖堂。主祭壇に7tもの金が使われ、その絢爛豪華さから黄金の聖堂と呼ばれています。
高さ41mの聖母像がランドマークのパネシージョの丘に立つと、征服者の手で築かれた旧市街が一望のもと。そこにインカ時代の痕跡はほとんどありませんが、見事な眺望からはスペインの侵略を受け自らの手で破壊したという、インカの町の幻影が見えるかのようです。
アンデス山脈の高峰に囲まれ、赤道直下にもかかわらず過ごしやすい気候のキトは標高2,850m。その建設は1534年に始まり、スペインの植民地支配が本格化すると、格子状の街路に聖堂やさまざまな建築物が建てられていきました。1535年から完成までに70年以上の歳月を要したサン・フランシスコ聖堂・修道院は、南米最古の歴史を誇る聖堂・修道院。バロック様式の黄金の祭壇や彫刻などには先住民の影響も見られ、彼らはのちに南米美術で独自のキト派を誕生させました。エクアドル最高のバロック建築と称されるのが、1605年から160年以上をかけて完成したラ・コンパニーア聖堂。主祭壇に7tもの金が使われ、その絢爛豪華さから黄金の聖堂と呼ばれています。
高さ41mの聖母像がランドマークのパネシージョの丘に立つと、征服者の手で築かれた旧市街が一望のもと。そこにインカ時代の痕跡はほとんどありませんが、見事な眺望からはスペインの侵略を受け自らの手で破壊したという、インカの町の幻影が見えるかのようです。