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カルアト・アル-バフレーン/バーレーン地中深く眠り続けた古代文明の遺構

カルアト・アル-バフレーン

Story

サウジアラビアと橋で結ばれアラビア湾に浮かぶ小さな島国バーレーン。その首都マナーマの高層ビルが林立する市街から西へ車で約30分。カルアト・アル-バフレーンの遺跡には、数千年にわたる文明の痕跡が残され、2005年に世界遺産に登録されました。

カルアト・アル-バフレーンは、バーレーンでテル(遺丘)と呼ばれる丘状をした先人の居住地の典型。高さ12mの小丘に残る遺構は、16~17世紀にこの島を支配したポルトガル人が建設したもので、バーレーン要塞ともポルトガル要塞とも呼ばれます。アラビア湾に臨む堅固な要塞の遺構は見応えがありますが、発掘調査によってその下には紀元前2300年代から16世紀に至る遺跡が積み重なり、居住区、商業地域、宗教地域、軍事施設、港の跡などの遺構が明らかになりました。紀元前3000年頃のバーレーンはディルムンと呼ばれていました。ディルムンはメソポタミア文明とインダス文明の交易の要衝として大いに栄え、両文明に匹敵する文明が花開きました。この地こそがディルムンの中心地だったのではと推測されています。

シュメール人が残したメソポタミアの英雄叙事詩『ギルガメシュ叙事詩』に不老不死の地と記され、聖書のいう「エデンの園」ではないかともいわれるディルムン。背後にアラビア湾が広がる古代都市ディルムンのかつての首都からは、発展を続ける近代都市マナーマの市街が数千年の時空を超えて蜃気楼のように浮かびあがります。

Photos

ポルトガル要塞

遺跡から望む近代都市マナーマの街並み

近代都市マナーマの街並み

テル(遺丘)と呼ばれる丘状をした先人の居住地の典型。

Data

登録名
カルアト・アル-バフレーン-古代の港とディルムンの首都
登録年
2005年
分類
文化遺産
国名
バーレーン
アクセス
首都マナーマから車で約30分