Story
2017年に世界遺産に登録されたヤズドは、イラン中部の砂漠地帯に紀元前から拓かれたオアシス都市。日干しレンガで作られた広大な市街に、独自の灌漑施設や伝統的なペルシア建築などが残されています。また、ササン朝ペルシア時代に隆盛をみたゾロアスター教の発祥地としても知られ、その文化の一端にふれることができます。
砂漠の文明を伝える遺産として2016年に世界遺産に登録されたヤズドの地下水路カナートは、自然の重力を使って乾燥地域に水を供給する古代からの灌漑施設。さらに、今回世界遺産となった歴史地区は、自然エネルギーで作られた日干しレンガを土で塗り固めた家々、上空の涼しい風を取り込んで家を冷やすバードギールと呼ばれる風取り塔など、砂漠の厳しい気候風土に適応するために、自然の力を巧みに利用して建設されています。13世紀にこの地を旅したマルコ・ポーロは、『東方見聞録』でヤズドの繁栄を称えましたが、住民たちはエコシティの先駆けともいえる歴史都市で、現在も古代からの伝統と文化を継承しながら日々の生活を営んでいます。
ゾロアスター教は火を最高神の象徴として崇拝しています。イランにはイスラム教が優勢となった今も、数万のゾロアスター教徒がいるといわれ、ヤズドには聖火が1500年を超えて燃え続けるアーテシュキャデ(拝火神殿)があります。また、郊外にはゾロアスター教徒の鳥葬の地「沈黙の塔」が残り、聖地としてのヤズドを垣間見ることができるでしょう。
砂漠の文明を伝える遺産として2016年に世界遺産に登録されたヤズドの地下水路カナートは、自然の重力を使って乾燥地域に水を供給する古代からの灌漑施設。さらに、今回世界遺産となった歴史地区は、自然エネルギーで作られた日干しレンガを土で塗り固めた家々、上空の涼しい風を取り込んで家を冷やすバードギールと呼ばれる風取り塔など、砂漠の厳しい気候風土に適応するために、自然の力を巧みに利用して建設されています。13世紀にこの地を旅したマルコ・ポーロは、『東方見聞録』でヤズドの繁栄を称えましたが、住民たちはエコシティの先駆けともいえる歴史都市で、現在も古代からの伝統と文化を継承しながら日々の生活を営んでいます。
ゾロアスター教は火を最高神の象徴として崇拝しています。イランにはイスラム教が優勢となった今も、数万のゾロアスター教徒がいるといわれ、ヤズドには聖火が1500年を超えて燃え続けるアーテシュキャデ(拝火神殿)があります。また、郊外にはゾロアスター教徒の鳥葬の地「沈黙の塔」が残り、聖地としてのヤズドを垣間見ることができるでしょう。