Story
モロッコ中西部の大西洋に面し、その落ち着いた佇まいから「庭園都市」とも呼ばれる首都ラバト。中心部は城壁に囲まれ、旧市街と新市街のいずれもが世界遺産に登録された希少な都市です。
ラバトの市街地の北側を占める旧市街は、12世紀にアフリカ北部に興ったムワッヒド朝によって築かれたアラブ系の街。狭い入り組んだ道の両側にありとあらゆる店がひしめき、終日活気にあふれています。その海の近くには17世紀に建造されたウダイヤのカスバ(城塞)が堅牢な姿で佇み、城塞内に作られたスペインのアルハンブラ宮殿を彷彿させるウダイヤ庭園は、アンダルシア庭園の傑作のひとつといわれます。旧市街に隣り合う南側に広がる新市街は、フランスの統治下にあった20世紀前半、フランス人によって作られた街。椰子の並木に彩られた広い通りにはヨーロッパの近代建築が整然と立ち並び、おしゃれなレストランやカフェは、フランスの街角と見紛うばかりです。しかし、ムハンマド5世の霊廟には、12世紀に建設が始まり未完のまま残された、高さ44mのミナレット「ハッサンの塔」が聳え、ここがアラブ・イスラムの街であることを窺わせます。
アフリカの地で共存するアラブとヨーロッパの文化にふれることができるラバトは、モロッコの首都とはいえカサブランカに比べれば小さな街です。城壁に守られ今も息づく2つの異なる文化に、この街がたどった歴史のロマンを感じずにはいられません。
ラバトの市街地の北側を占める旧市街は、12世紀にアフリカ北部に興ったムワッヒド朝によって築かれたアラブ系の街。狭い入り組んだ道の両側にありとあらゆる店がひしめき、終日活気にあふれています。その海の近くには17世紀に建造されたウダイヤのカスバ(城塞)が堅牢な姿で佇み、城塞内に作られたスペインのアルハンブラ宮殿を彷彿させるウダイヤ庭園は、アンダルシア庭園の傑作のひとつといわれます。旧市街に隣り合う南側に広がる新市街は、フランスの統治下にあった20世紀前半、フランス人によって作られた街。椰子の並木に彩られた広い通りにはヨーロッパの近代建築が整然と立ち並び、おしゃれなレストランやカフェは、フランスの街角と見紛うばかりです。しかし、ムハンマド5世の霊廟には、12世紀に建設が始まり未完のまま残された、高さ44mのミナレット「ハッサンの塔」が聳え、ここがアラブ・イスラムの街であることを窺わせます。
アフリカの地で共存するアラブとヨーロッパの文化にふれることができるラバトは、モロッコの首都とはいえカサブランカに比べれば小さな街です。城壁に守られ今も息づく2つの異なる文化に、この街がたどった歴史のロマンを感じずにはいられません。