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テ・ワヒポウナム/ニュージーランド特異な地形・気候が生んだかけがえのない生態系

テ・ワヒポウナム

Story

南半球に浮かび、先住民マオリが「白く長い雲がたなびく」と形容した、南北2島と周辺の島々からなるニュージーランド。その南島の南西部に世界遺産のテ・ワヒポウナムはあります。マオリ語で「ヒスイの産地」を意味し、総面積は26,000㎢。フィヨードランド、マウント・クック、ウェストランド、マウント・アスパイアリングの4つの国立公園を含む広大な自然保護区で、外界と隔てられた特異な地形と気候が育んだ、この地ならではの生態系を見ることができます。

世界で最も雨量の多い地域に数えられるテ・ワヒポウナムには、温帯の南限にジャングル(冷温帯雨林)が形成され、各種の植物が自生しています。なかでも高さ60mになるマキ科の巨木「カヒカテア」は、この木1本にシダやランなど101種類以上の植物が共生し、1000年を越える時を生き続けてきました。また、テアナウ湖西岸のテアナウ(マオリ語で水流渦巻く洞窟の意味)洞窟には土ボタルが生息。洞窟内に流れる川をボートに乗って奥へ進むと、無数の土ボタルが青白い光を放ち、満天の星を地底に再現したような神秘的な光景が広がります。他にもキウィ、ニュージーランド・オットセイなど固有種の生物も多く、絶滅の危機を防ぐため、保護活動が進められています。

長い年月をかけ誕生した壮大な自然の景観と、多様性に富んだ生き物たちの営みが凝縮されたテ・ワヒポウナムは、まさに「地球の箱庭」。世界でここだけの大自然の神秘を体感できる世界遺産です。

Photos

テアナウ

地底に描かれた星空を見れば、不思議な感覚を味わえるだろう

カヒカテア

時を超えこの地に生き続ける「カヒカテア」は、自然の神秘が覗える

Data

登録名
テ・ワヒポウナム・南西ニュージーランド
登録年
1990年
分類
自然遺産
国名
ニュージーランド
住所
サウスランド 9679 ニュージーランド
アクセス
クイーンズタウンから小型機で約40分
ベストシーズン
9月〜5月頃