Story
フィンランドの首都ヘルシンキからフェリーで約15分。橋で結ばれた6つの島からなる要塞群の建設が始まったのは1748年。ロシアに対する守りを固めるため、当時フィンランドを支配していたスウェーデン王の命により40年の歳月をかけて築かれました。しかし1809年にロシア軍に占領されると、100年以上にわたりロシアの要塞に。そして1917年のロシア革命でフィンランドはようやく独立を果たし、島はスオメンリンナ(フィンランドの要塞)と名を改めました。
高度な建築技術が集積した人類の歴史上、重要な時代を代表する建築群として世界遺産に登録されたスオメンリンナは、当時攻撃の主力だった大砲への備えと、攻め寄せる敵軍に対し防御する際に死角ができないように造られた星形要塞。全長約8kmにおよぶ城壁で囲まれ、島全体が堅固な要塞でした。現在もフィンランド海軍の基地が置かれていますが、美しい緑の丘に教会が建ち、レストランやカフェ、おもちゃ博物館などが点在する島は、明るくのどかで平和そのもの。陶器やガラスの工房もあり、アーティストの島とも呼ばれ、ヘルシンキ市民の手軽な行楽地になっています。
端から端まで20分ほどの島内を歩けば、博物館に要塞の歴史資料が展示され、大砲や塹壕、第二次世界大戦時の潜水艦ヴェシッコ号など、今も戦争の爪痕を残すスオメンリンナ。この島は2つの大国に翻弄されてきたフィンランドの「平和」への願いの象徴なのかもしれません。
高度な建築技術が集積した人類の歴史上、重要な時代を代表する建築群として世界遺産に登録されたスオメンリンナは、当時攻撃の主力だった大砲への備えと、攻め寄せる敵軍に対し防御する際に死角ができないように造られた星形要塞。全長約8kmにおよぶ城壁で囲まれ、島全体が堅固な要塞でした。現在もフィンランド海軍の基地が置かれていますが、美しい緑の丘に教会が建ち、レストランやカフェ、おもちゃ博物館などが点在する島は、明るくのどかで平和そのもの。陶器やガラスの工房もあり、アーティストの島とも呼ばれ、ヘルシンキ市民の手軽な行楽地になっています。
端から端まで20分ほどの島内を歩けば、博物館に要塞の歴史資料が展示され、大砲や塹壕、第二次世界大戦時の潜水艦ヴェシッコ号など、今も戦争の爪痕を残すスオメンリンナ。この島は2つの大国に翻弄されてきたフィンランドの「平和」への願いの象徴なのかもしれません。