Story
リスボンの北約140km、ナバオン川の中流に広がる町トマールの高台に城壁に囲まれた世界遺産のキリスト教修道院があります。その起源は12世紀、アルフォンソ1世がイスラム勢力の駆逐に貢献した褒賞としてテンプル騎士団に寄進した土地に、堅牢な城塞と聖堂を築いたことに始まります。以後16世紀まで増改築が繰り返され、ロマネスク、ゴシック、ルネサンス、マヌエルなど、さまざまな時代の建築様式が融合したポルトガル最大規模の修道院となりました。
聖地エルサレムへの巡礼者を守るために結成され、中世最強と謳われたテンプル騎士団の戦士にして修道士の騎士たち。彼らは修道院最古の聖堂(テンプル騎士団の円堂)で、騎馬のまま祈りを捧げ戦いに赴いたといわれます。エルサレムのオマールモスクや聖墳墓教会をモデルに造られ、キリストの生涯が描かれた聖堂の内部に足を踏み入れると、騎士たちの息遣いが今も感じられる心地がします。
テンプル騎士団は14世紀に解散させられますが、ポルトガルではキリスト騎士団と改名し活動を続けます。15世紀に団長を務めたエンリケ航海王子は、騎士団を率いイスラム勢力と戦い、新航路の開拓にも着手。ポルトガル海上帝国の先駆けとなりました。ゴシック様式の墓の回廊と沐浴の回廊は彼が増築。また、16世紀に造られたサンタ・バルバラの回廊にはマヌエル様式の大窓があり、大航海時代を彷彿させるマスト、ロープ、鎖などのモチーフが刻まれています。
聖地エルサレムへの巡礼者を守るために結成され、中世最強と謳われたテンプル騎士団の戦士にして修道士の騎士たち。彼らは修道院最古の聖堂(テンプル騎士団の円堂)で、騎馬のまま祈りを捧げ戦いに赴いたといわれます。エルサレムのオマールモスクや聖墳墓教会をモデルに造られ、キリストの生涯が描かれた聖堂の内部に足を踏み入れると、騎士たちの息遣いが今も感じられる心地がします。
テンプル騎士団は14世紀に解散させられますが、ポルトガルではキリスト騎士団と改名し活動を続けます。15世紀に団長を務めたエンリケ航海王子は、騎士団を率いイスラム勢力と戦い、新航路の開拓にも着手。ポルトガル海上帝国の先駆けとなりました。ゴシック様式の墓の回廊と沐浴の回廊は彼が増築。また、16世紀に造られたサンタ・バルバラの回廊にはマヌエル様式の大窓があり、大航海時代を彷彿させるマスト、ロープ、鎖などのモチーフが刻まれています。