Story
モスクワの北東に環状に点在する「黄金の環」と呼ばれる古都群。その代表都市であるウラジーミルとスーズダリは、12世紀ロシアで最大の勢力を誇ったウラジーミル・スーズダリ大公国の中心地でした。往時の繁栄を伝えウラジーミルの象徴となっている黄金の門、外壁の精緻な彫刻から「石のカーペット」と称されるドミトリエフスキー聖堂など、8つの白亜の建造物が世界遺産に登録されています。
なかでもロシアのビザンティン建築を代表するウラジーミルのウスペンスキー大聖堂は、キエフのソフィア大聖堂を手本に、高さや広さまで倣って、1158年に建設が始まりました。それまでロシアの教会建築は木造でしたが、この大聖堂は神聖ローマ帝国などから招かれた職人によって石灰岩を使って建てられ、以降の石造りの教会建築の模範になりました。5つの黄金のドームを戴き、繊細な彫刻が施され、イエス・キリストや聖人、聖書の出来事などを描いたイコンで装飾された内装は、後のロシアの教会建築の原型にもなりました。
14世紀までロシアの大聖堂の最高位にあったウスペンスキー大聖堂。大公の戴冠式が行われ、今では大統領就任の祝福が行われているモスクワにある同名の大聖堂は、ウラジーミルのこの大聖堂を模範に作られました。ウラジーミル・スズダリで独自の発展を遂げ、その後のロシア建築に大きな影響を与えた白亜の建築群は、中世の面影をとどめるロシアの古都で、その美しい姿を今に伝えています。
なかでもロシアのビザンティン建築を代表するウラジーミルのウスペンスキー大聖堂は、キエフのソフィア大聖堂を手本に、高さや広さまで倣って、1158年に建設が始まりました。それまでロシアの教会建築は木造でしたが、この大聖堂は神聖ローマ帝国などから招かれた職人によって石灰岩を使って建てられ、以降の石造りの教会建築の模範になりました。5つの黄金のドームを戴き、繊細な彫刻が施され、イエス・キリストや聖人、聖書の出来事などを描いたイコンで装飾された内装は、後のロシアの教会建築の原型にもなりました。
14世紀までロシアの大聖堂の最高位にあったウスペンスキー大聖堂。大公の戴冠式が行われ、今では大統領就任の祝福が行われているモスクワにある同名の大聖堂は、ウラジーミルのこの大聖堂を模範に作られました。ウラジーミル・スズダリで独自の発展を遂げ、その後のロシア建築に大きな影響を与えた白亜の建築群は、中世の面影をとどめるロシアの古都で、その美しい姿を今に伝えています。