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セビリア大聖堂/スペイン1世紀もの時をかけ完成異文化が融合した大聖堂

セビリア大聖堂

Story

新大陸を発見したコロンブスとゆかりの深いスペイン南部の都市セビリアは、8世紀にイスラム教徒に征服され、レコンキスタにより再びキリスト教徒が奪還した歴史を持つアンダルシアの州都。街には2つの文化が融合した建築群が見られ、壮大な規模を誇る「大聖堂」、イスラム風の「王宮アルカサル」、新大陸発見当時の貴重な史料を所蔵する「インディアス古文図書館」が世界遺産に登録されています。

なかでも大聖堂は、レコンキスタ後の15世紀から約120年の時をかけ完成した、ヴァチカンのサンピエトロ寺院、ロンドンのセント・ポール大聖堂に次ぐ巨大な建築物です。奥行116m、幅76mという幅広の形はモスクの跡地に建てられたことを物語り、街のシンボルにも観光の目印にもなっている高さ98mのヒラルダの塔は、モスクの尖塔を鐘楼に転用したものです。内部には塗装に大量の金が使われた木製祭壇があり、中央にはキリストではなく聖母マリアが鎮座しています。マリア信仰が盛んなスペインでも、その中心地であったセビリアらしい独特の文化です。また、袖廊の右側には4国王に担がれたコロンブスの柩があり、この街の黄金期を偲ぶことができます。

大聖堂は規模もさることながら、完成までに要した約1世紀という歳月に圧倒されます。イスラムのなごりと、ゴシックからルネサンス様式まで見られる大建築は、イスラム文化の中心地からレコンキスタを経て、異文化がとけ合ったセビリアの街の魅力そのものです。

Photos

セビリア大聖堂 内部

豪華絢爛な内装はこの街の黄金期を象徴するかのようです。

セビリア大聖堂からの風景

街のシンボル、ヒラルダの塔からは華やかな街並みを見渡せます

Data

登録名
セビリアの大聖堂、アルカサルとインディアス古文書館
登録年
1987年
分類
文化遺産
国名
スペイン
住所
Av. de la Constitución, s/n, Casco Antiguo, 41004 Sevilla, スペイン
アクセス
マドリッド・アトーチャ駅から特急AVEで約2時間半、マドリッドの南バスターミナルからバスで約6時間
ベストシーズン
通年