Story
ヨーロッパ・アジア最長の氷河と4000m級の山々を擁し、山岳国スイスのなかでもとりわけ美しい地域がユングフラウ。多様な動植物の生態系はもちろん、その神々しいまでの山岳景観美が多くの文学作品や芸術に影響を与えたという点も大いに評価されました。2007年には、登録面積がそれまでの約1.5倍、ベルナーアルプス山脈がすっぽりと収まる824k㎡に拡大されました。
交通の難所であったアルプスの美しさを最初に讃えたのは、自然回帰を唱えたロマン主義の父ジャン・ジャック=ルソー。19世紀初めのメイヤー兄弟によるユングフラウ初登頂を機にアルピニズム黄金時代の幕が切って落とされ、アルプスは世界中の人々が訪れる一大観光地となったのです。
ヨーロッパ最高地点(標高3,454m)にある鉄道駅、ユングフラウヨッホ。高速エレベーターでスフィンクス展望台に上がれば、眼前は見渡す限りの銀世界。これこそが、約24kmにわたって延々と続くアレッチ氷河です。眺めるだけでは満足できないと、氷河トレッキングやスキー、犬ぞりなどに興じる人も少なくありません。
懸念されるのは、地球温暖化による氷河の縮小と消滅。19世紀後半に観測がスタートしてから、大アレッチ氷河は約3kmも後退しており、その溶解スピードは加速しています。危機感を募らせた地元自治体は、電気自動車以外の侵入を禁止するなど、エコリゾートへ向けての取り組みを進めています。
交通の難所であったアルプスの美しさを最初に讃えたのは、自然回帰を唱えたロマン主義の父ジャン・ジャック=ルソー。19世紀初めのメイヤー兄弟によるユングフラウ初登頂を機にアルピニズム黄金時代の幕が切って落とされ、アルプスは世界中の人々が訪れる一大観光地となったのです。
ヨーロッパ最高地点(標高3,454m)にある鉄道駅、ユングフラウヨッホ。高速エレベーターでスフィンクス展望台に上がれば、眼前は見渡す限りの銀世界。これこそが、約24kmにわたって延々と続くアレッチ氷河です。眺めるだけでは満足できないと、氷河トレッキングやスキー、犬ぞりなどに興じる人も少なくありません。
懸念されるのは、地球温暖化による氷河の縮小と消滅。19世紀後半に観測がスタートしてから、大アレッチ氷河は約3kmも後退しており、その溶解スピードは加速しています。危機感を募らせた地元自治体は、電気自動車以外の侵入を禁止するなど、エコリゾートへ向けての取り組みを進めています。