Story
ロンドンから西へ約185kmのバースは、英国で唯一の温泉地です。紀元前9世紀に源泉が発見され、1世紀のローマ帝国時代には、スチーム風呂、水風呂、マッサージ室などを備えた温泉施設が作られ(現在はローマン・バス博物館)、温泉保養地として栄えました。また、温泉の効能を神の力と考え、構内には神を祀る神殿もありました。
しかし、400年頃にローマ人が撤退すると町は衰退し、温泉施設も荒廃と化していきました。その後、長い時を経て18世紀のジョージ王朝時代に飲泉ブームが起こると、バースは再び脚光を浴びました。上流階級の保養地として賑わいを見せ、ジョージアン様式と呼ばれる建築方法で多くのテラスハウスが建てられました。現在見られる蜂蜜色の美しい街の景観はこの時代の産物です。なかでも1774年に完成した全長180mのロイヤル・クレッセントは、シンメトリーな窓の配置が美しい三日月形の集合住宅です。現在はそのなかのひとつが公開されており、ジョージ王朝時代の上流階級の優雅な生活ぶりが窺えます。現在も温泉が湧くバースには飲泉可能なレストランもあり、当時の貴族にならって飲泉を試してみるのもよいでしょう。
古代ローマ人が開いた温泉保養地バースには、今も各地から多くの人々が訪れます。あるアンケートによると、英国国内で訪れたい観光地の上位に必ずランキングされるというバース。ローマ時代の面影を残す英国唯一の温泉地は、訪れる人々の心を癒し続けています。
しかし、400年頃にローマ人が撤退すると町は衰退し、温泉施設も荒廃と化していきました。その後、長い時を経て18世紀のジョージ王朝時代に飲泉ブームが起こると、バースは再び脚光を浴びました。上流階級の保養地として賑わいを見せ、ジョージアン様式と呼ばれる建築方法で多くのテラスハウスが建てられました。現在見られる蜂蜜色の美しい街の景観はこの時代の産物です。なかでも1774年に完成した全長180mのロイヤル・クレッセントは、シンメトリーな窓の配置が美しい三日月形の集合住宅です。現在はそのなかのひとつが公開されており、ジョージ王朝時代の上流階級の優雅な生活ぶりが窺えます。現在も温泉が湧くバースには飲泉可能なレストランもあり、当時の貴族にならって飲泉を試してみるのもよいでしょう。
古代ローマ人が開いた温泉保養地バースには、今も各地から多くの人々が訪れます。あるアンケートによると、英国国内で訪れたい観光地の上位に必ずランキングされるというバース。ローマ時代の面影を残す英国唯一の温泉地は、訪れる人々の心を癒し続けています。