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ストーンヘンジ/イギリス草原にそびえ立つ謎の建造物

ストーンヘンジ

Story

イギリス南部ソールズベリーの平野に忽然と現れる巨石建造物。その存在の不思議を、中世の人々はアーサー王物語に出てくる魔術師の所業と信じていたのだとか。損傷が激しく、往時の姿を想像するのは困難ですが、古代人の偉大なる業績の一つであることは間違いなく、近郊のエーヴベリーとともに先史時代の文明を象徴する貴重な遺構といえます。

紀元前3000〜前1500年頃、3つの年代を経て造営されたと考えられるストーンヘンジ。最大で50トンにもなるサーセンストーン(珪質砂岩)は、約30km離れたマールバラ・ダウンズからコロとテコを使って運び出されたもの。立石と横石はほぞ穴に突起をかませる方法で固定され、横石同士は溝で繋ぎ合わされています。その内側の同心円状に並べられた82個あったと見られるブルーストーン(玄武岩)はさらに古く、サウスウェールズのプレセリの丘からはるばる運ばれたと考えられています。

年代や建造方法については次第に解明されつつありますが、このストーンサークルが造られた目的は依然として謎のまま。ケルト民族によるドルイド教の祭祀場説に始まって、天文台説、王の墳墓説、果てはUFOの発着場説まで諸説あります。現在では、ヒールストーンと呼ばれる石が夏至の日の出の方向と一致していることから、太陽崇拝に関係するという説、あるいは埋葬場所という説が有力となっています。

Photos

ストーンヘンジ

季節や時間によって、違った表情を魅せるストーンヘンジ

ストーンヘンジ

手前に見えるブルーストーンは、治癒力があると信じられていた

Data

登録名
ストーンヘンジ、エーヴベリーと関連する遺跡群
登録年
1986年
分類
文化遺産
国名
イギリス
アクセス
ロンドン ウォータールー駅から鉄道で約1時間半、ソールズベリー駅下車、バスに乗り継ぎ約40分
ベストシーズン
通年