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フエ/ベトナム壮麗な建造物群に見る歴代皇帝の夢の跡

フエ

Story

フエはベトナム最後の王朝、グエン朝の都として栄えた古都。フォン川を挟み新市街の対岸、旧市街に点在する王宮、寺院、博物館などの建造物が、ベトナム初の世界遺産として登録されています。グエン朝は1802年、フランスの援助を受け内乱が続くベトナムを統一したザーロン帝が創設。フランスの植民地化、第二次世界大戦など時代に翻弄されながらも、13代143年間にわたって続きました。

旧市街の中心に広がる王宮は、中国の紫禁城(故宮)を規範にザーロン帝が建設に着手し、2代ミンマン帝の世に完成しました。鳳凰をかたどった楼閣を戴く午門(王宮門)をくぐると、正面には皇帝の即位式が行われた太和殿。随所に龍の装飾が施され、中国への憧憬が窺われます。また王宮内には、グエン朝の菩提寺である顕臨閣や歴代皇帝を祀った世祖廟など、ベトナム伝統の建築様式も見られます。

フエ郊外のフォン川沿いには、1601年に創建されたティエンムー寺などの寺院や、歴代皇帝が心血を注いだ廟が点在。全盛期の2代ミンマン帝廟は中国風の威厳ある造り。安定期にあった4代トゥドゥック帝廟は、中国の風雅な離宮さながら。そして、フランス統治下にあった12代カイディン帝廟は、西欧の様式を取り入れた宮殿風の外観。点在する建築群の建築様式から歴代皇帝の志向や歴史的背景がくみ取れます。

Photos

トゥドゥック帝廟

蓮池があるトゥドゥック帝廟には中国風の釣殿もある

カイディン帝廟

12年の歳月をかけて建設された西欧風のカイディン帝廟

Data

登録名
フエの建造物群
登録年
1993年
分類
文化遺産
国名
ベトナム
アクセス
ホーチミンからフーバイ空港まで国内線で約1時間20分、ハノイから約1時間10分。空港からフエ市内まではバスで約20〜30分
ベストシーズン
2~9月