77. 「日本第一」の塩を産したまち 播州赤穂
兵庫県赤穂市

  • 坂越の船祭

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  • 赤穂市立海洋科学館・塩の国と水尾復元塩田(入浜塩田)

    赤穂市立海洋科学館・塩の国と水尾復元塩田(入浜塩田)

  • 坂越のまちなみ

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  • 赤穂緞通

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  • 旧日本専売公社赤穂支局(赤穂塩務局)事務所

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  • 伊和都比売神社

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STORY

江戸時代、システマティックな入浜塩田による塩づくりが確立された播州赤穂。
瀬戸内の穏やかな海と気候に抱かれ、千種川が中国山地からもたらした良質の砂からできた広大な干潟は、
入浜塩田の開発に適していた。その製塩技術は、瀬戸内海沿岸に広がり、市場を席巻するまでに成長した。
中でも赤穂の塩は、国内きってのブランドとして名を馳せ、赤穂に多彩な恵みをもたらした。
このまちには瀬戸内海から生み出される塩とともに歩んできた歴史文化が蓄積され、現在に息づいている。
赤穂は今なお「塩の国」なのである。

構成文化財一覧

文化財の名称 指定等の状況 文化財の所在地
旧日本専売公社赤穂支局(赤穂塩務局)事務所 兵庫県有形文化財 赤穂市
旧日本専売公社赤穂支局跡の塩倉庫群 未指定 赤穂市
赤穂城跡 史跡 赤穂市
赤穂の製塩用具 有形民俗文化財 赤穂市
赤穂浅野家藩札 赤穂市有形文化財 赤穂市
赤穂東浜信用購買利用組合文書 赤穂市有形文化財 赤穂市
真光寺旧蔵・柴原家文書 赤穂市有形文化財 赤穂市
塩屋荒神社・塩釜神社 未指定 赤穂市
塩屋荒神社屋台行事 赤穂市無形民俗文化財 赤穂市
木造浅野赤穂藩主坐像 赤穂市有形文化財 赤穂市
塩屋のまちなみ 未指定 赤穂市
西浜塩田の水尾と熮場跡 未指定 赤穂市
西浜塩田資料 未指定 赤穂市
鳥撫荒神社獅子舞 赤穂市無形民俗文化財 赤穂市
古池塩田跡 未指定 赤穂市
塩釜神社 未指定 赤穂市
赤穂鉄道軌道跡 未指定 赤穂市
赤穂八幡宮 未指定 赤穂市
赤穂八幡宮神幸式の頭人行列 赤穂市無形民俗文化財 赤穂市
赤穂八幡宮獅子舞 兵庫県無形民俗文化財 赤穂市
岡田弥兵衛墓碑 未指定 赤穂市
塩竈神社 未指定 赤穂市
尾崎のまちなみ 未指定 赤穂市
田淵氏庭園 名勝 赤穂市
赤穂市立美術工芸館田淵記念館の収蔵品 未指定(一部は市有形) 赤穂市
田淵家文書 赤穂市有形文化財 赤穂市
東浜塩田水尾跡 未指定 赤穂市
元禄橋 未指定 赤穂市
赤穂市立海洋科学館・塩の国と水尾 未指定 赤穂市
東浜塩田の防潮堤と波止 未指定 赤穂市
伊和都比売神社 未指定 赤穂市
赤穂御崎の景観 未指定 赤穂市
東浜塩田取水施設跡 未指定 赤穂市
御崎のまちなみ 未指定 赤穂市
赤穂緞通 赤穂市無形文化財 赤穂市
宝専寺恵比寿大黒舞 兵庫県無形民俗文化財 赤穂市
赤穂浜鋤き唄 赤穂市無形民俗文化財 赤穂市
塩味饅頭 未指定 赤穂市
大避神社 未指定 赤穂市
坂越の船祭 無形民俗文化財 赤穂市
坂越のまちなみ 未指定 赤穂市

兵庫県赤穂市のおすすめ

見どころ
兵庫県赤穂市は、江戸時代に入浜塩田の一大生産地として栄えた、瀬戸内海に面したまちです。市内各地にはその繁栄を体感できる数々の歴史文化遺産が残されています。日本遺産の構成文化財である「赤穂城跡」「赤穂市立歴史博物館」や「赤穂市立海洋科学館・塩の国」などでの歴史探求、「御崎の景観」や「坂越のまちなみ」の散策など、オールシーズン楽しんでいただけます。
また、塩づくりは、まちの成り立ちだけではなく、製塩を生業にしてきた人々の生活文化、習俗にも深く根付いています。毎年10月になると、村々では秋祭りが行われ、毎週のように趣の違う祭礼が繰り広げられ、塩で財を成した豪商達が競って私財を投じて庇護し、塩田で働く若者達によって伝承されてきた歴史の面影を彷彿させます。赤穂の秋は、塩づくりにかけてきた人々の文化を時代絵巻のごとく体感することができる季節となっています。
一押しスポット
【赤穂市立海洋科学館・塩の国】
兵庫県立赤穂海浜公園内にある「塩の国」では、各時代の塩田が復元され、現在でも伝統的な方法を用いた塩づくりを見学・体験をすることができます。また、隣接する赤穂市立海洋科学館では、塩づくりの仕組みや歴史を知ることができ、楽しく赤穂の海や塩について学ぶことができます。
【赤穂市立歴史博物館】
赤穂市立歴史博物館では、赤穂の塩・赤穂の城と城下町・赤穂義士・旧赤穂上水道の四つをテーマとして、郷土の歴史資料を多数展示しています。常設展示の一つである「赤穂の塩」では、国指定重要有形民俗文化財である製塩道具を中心に展示し、塩づくりの歴史を系統的に見ることができます。また、赤穂流の入浜塩田の特色や技術、赤穂塩の流通を、製塩用具や入浜塩田模型、塩廻船模型などでわかりやすく説明しており、今日では見ることができない塩づくりの技法や実態を詳しく学ぶことができます。
【坂越のまちなみ】
海に向かう「大道(だいどう)」にそって塩を廻漕した廻船業者の住宅、寺院、浦会所が軒を連ね、そこから奥に繋がる狭い路地に沿って住宅がひしめき合う町割りが良く残され、塩の輸送を担った港町の風情が感じられます。古民家を改装したカフェで一息ついたり、妙見寺の観音堂からの絶景をぜひお楽しみください。
【赤穂緞通『技術・研修工房つむぐ』】
赤穂緞通は、塩田で働く女性の副業として、鍋島・堺とともに日本三緞通に数えられ、大正期には海外に輸出されるまでになり、今も脈々と受け継がれています。すべて手作業によるものなので、その独特の色合いと文様は当時の人気を得、皇后の御召列車や東宮の御船、枢密院玉座の敷物として利用されるなどして発展しました。「技術・研修工房つむぐ」では織る様子の見学、機械体験ができます。※体験は有料・一週間前までに要予約
【赤穂御崎の景観】
東浜塩田の東端、御崎のまちなみがある岬の先端は、波穏やかで多島美が美しい瀬戸内海を一望できる景勝地として、古くから司馬江漢をはじめ文人の探勝の地となってきました。明治時代になると、海水浴場や料亭・旅館が開かれるなど賑わいをみせ、大正から昭和初期には道路や宅地も造成されるなど、観光地としての開発が進みました。今も温泉街や風光明媚な景勝地として、また近年では食や縁結びを求めて若者の人気を集め、多くの観光客が訪れています。なお、御崎からの夕日の景観は、「日本の夕日百選」に選ばれています。
おすすめグルメ
【塩味饅頭】
赤穂の海に沈む美しい夕陽の情景をヒントにして江戸末期に考案されたという塩味饅頭は、塩で甘さを抑えた餡(あん)を使う赤穂の銘菓として、また、茶席での菓子としても喜ばれています。
【牡蠣】
赤穂の牡蠣は清流千種川と山々から流れ込む栄養豊富な海で、一年というごく短期間で立派に成長するため“一年牡蠣”と呼ばれます。コクと旨味がありながらもくせがなく食べやすく、加熱しても縮みにくいため食べ応えがあります。
【焼きあなご】
身は大きく引き締まり、脂がたっぷりのった濃厚な味わいは絶品。獲れたてのあなごをその場で焼きあげる旨さをご賞味ください。
【鯛の浜むし】
大きな鯛を一匹丸ごと赤穂の塩で包み込み、じっくりと蒸しあげる豪快な海の料理。塩田で働く浜男たちが生み出した伝統の味です。
【清酒忠臣蔵】
慶長六年(1601)から酒造りを続ける赤穂を代表する地酒で、千種川の澄んだ水から生まれたコクのある味は、海の幸を肴にピッタリです。
お土産
【塩の国の塩】
赤穂から姿を消した塩田の塩を再現するために「赤穂市立海洋科学館・塩の国」の流下式塩田で製造された「かん水(海水を濃縮したもの)」を使用し平釜で炊き上げ、「塩の国の塩 真塩(ましお)・差塩(さしじお)」として商品化しました。赤穂市内(赤穂市立海洋科学館、赤穂観光協会等)でのみ販売しておりますので、ぜひお土産にお求めください!
「真塩(ましお)」・・・ 主に西浜塩田で製造され、京都・大坂を中心に流通しました。海水を煮詰めて得られた塩を長時間ねかせて、にがり成分を減らした、さっぱりとした味わいが特徴です。
「差塩(さしじお)」・・・ 主に東浜塩田で製造され、江戸を中心に流通しました。流下式塩田で濃縮した濃い海水に 、にがりを戻して煮詰めるため、にがりを多く含み、濃厚な味わいが特徴です。
【塩味饅頭】、【牡蠣】、【清酒忠臣蔵・乙女】、【赤穂緞通】、【雲火焼】

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※日本遺産周辺を訪れるツアーです。当ストーリーの日本遺産観光が含まれないツアーもございます。

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