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金沢駅
金沢の玄関口として親しまれている金沢駅は、JR西日本やIRいしかわ鉄道が乗り入れる北陸の主要駅。兼六園口には、能楽で用いられる鼓をイメージした重厚な鼓門(つづみもん)や幾何学模様のガラスの天井が目を引く「もてなしドーム」があります。鼓門は夜のライトアップも行われていて、鼓門をバックに記念撮影する観光客も少なくありません。構内の至るところに、九谷焼や輪島塗、加賀友禅、山中漆器など加賀百万石の伝統工芸が使用されているのも特徴です。レストランやカフェ、お土産店なども充実していて、アート鑑賞やグルメから、ショッピング、お土産探しまで、単にターミナル駅としてだけでなく、観光スポットのように楽しく過ごせます。
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金沢21世紀美術館
金沢21世紀美術館は、現代美術を中心とする金沢市立の美術館です。円形総ガラス張りの外観が特徴的で、どこから見ても正面にみえるという不思議な作りになっています。丸い外観にちなんだ「まるびぃ」や「21美」の愛称でも親しまれています。無料で見学できるスペースや鑑賞できる作品が多いのも魅力。一番の見どころは、アルゼンチン出身のアーティスト レアンドロ・エルリッヒによる「スイミング・プール(レアンドロのプール)」です。プールを通じて、地上の人と地下の人が出合えるアート作品として話題を呼んでいます。レストランやミュージアムショップなどの施設も充実していて、のんびりと現代アートの世界に浸れます。
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兼六園
金沢市の中心部に位置する兼六園(けんろくえん)は、17世紀中期に加賀藩5代藩主の前田綱紀によって、金沢城の外郭に造営された池泉回遊式庭園。梅や桜、初夏の新緑やツツジ、秋の紅葉、冬の唐崎松の雪吊りなど、四季折々の自然美と出合えるスポットとして名を轟かせていて、日本三名園の一つと讃えられたり、国の特別名勝に選ばれたりするほどです。兼六園が観楓(かんぷう)の宴を行う場として使用されるなど、綱紀以降の歴代藩主に愛された地でもありました。片足のみが池の中に建つ二本足の灯籠「徽軫灯籠(ことじとうろう)」やおよそ5,800平方メートルにも及ぶ「霞ヶ池」などもあり、季節によって移り変わる光景を目的に訪れる人も珍しくありません。
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金沢城
加賀百万石のシンボルとして金沢市の中心部にそびえる金沢城は、近世の平山城跡。天正8年(1580年)に、金沢城主となった柴田勝家が城郭整備に着手したのがはじまりです。賤ヶ岳の合戦以降には、前田利家が金沢城主となり、14代およそ290年にも及ぶ前田家の繁栄の礎を築きました。その後、城跡である二の丸を中心に都市公園として整備。平成14年(2002年)にNHKの大河ドラマ「利家とまつ」のロケ地として登場したことで、より一層人気が高まりました。国指定重要文化財である石川門や鶴丸倉庫に、復元された菱櫓や五十間長屋にと、城内は見どころ満載です。城内散策後には、見事な庭園を望む「玉泉庵」で抹茶と和菓子を味わうのもおすすめ。
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成巽閣
兼六園に隣接する成巽閣(せいそんかく)は、文久3年(1863年)に加賀藩13代藩主・前田斉泰が母・真龍院のために建てた隠居所。1階に書院造、2階に数寄屋造と2つの建築様式を取り入れた江戸時代末期の代表的な大名屋敷として、国の重要文化財に選定。館内には、前田家に伝わる雛人形、奥方の華麗な衣装や調度、絵画などが展示されています。前田家にのみ許された高貴の色を基調とした「群青の間」や花鳥の欄間が印象的な「謁見の間」、小鳥の絵が描かれたオランダ渡りのギヤマンが目を引く「松の間」などの趣向を凝らした空間も一見の価値あり。国の名勝に登録されている庭園も必見ですので、「つくしの縁」に腰掛けて庭園を眺めてください。
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西田家庭園 玉泉園
西田家庭園玉泉園は、金沢を代表する庭園「兼六園」よりも造園開始時期の早い江戸時代初期に作庭された池泉回遊式庭園で、庭園名は加賀藩2代藩主を務めた前田利長の正室玉泉院にちなんでいます。庭園の完成当時は脇田邸だったものの、数回の転売の後、西田邸になり、昭和46年(1971年)から公開されています。兼六園の樹木を借景とした崖地という特殊な地形をうまく生かしているのが特徴。およそ2,370平方メートルもの敷地に、本庭、西庭、東庭の3つの庭園があり、巧みな配石や老樹、池、滝、青苔などが見事に調和しています。庭園の見学後には、園内の一角にたたずむ金沢最古の茶室「灑雪亭(さいせつてい)」での茶道体験(要予約)が欠かせません。
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ひがし茶屋街
紅殻格子の町家や石畳などが印象的なひがし茶屋街は、かつて加賀藩公認の格式高い茶屋街としてにぎわった面影をとどめるエリアであり、重要伝統的建造物群保存地区。五木寛之の小説「朱鷺の墓」の舞台としても知られています。江戸時代にお茶屋として利用されていた国指定重要文化財「志摩」もあり、内部を見学したり、茶室で抹茶をいただいたりも可能です。現在では、伝統工芸品店、和菓子屋、カフェなど町家をリノベーションした店舗も立ち並んでいて、町歩きやショッピングをのんびりと満喫できます。伝統的な町並みをレンタル着物で散策したり、歴史的な町並みをバックに記念撮影したりするのも、ひがし茶屋街での楽しみ方です。
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志摩
「ひがし茶屋街」の街並みに溶け込む志摩は、江戸時代中期の文政3年(1820年)に建てられたお茶屋跡で、国指定の重要文化財。ほぼ創建当時の姿を残す貴重な建造物です。紅殻色の壁や七宝焼の襖の取っ手など優美な雰囲気を放つ「ひろま」、芸妓が身に着けていた象牙やべっ甲などのかんざしが並ぶ「みせの間」などが完備されています。茶室「寒村庵」では、庭園を眺めながら一服できるのも魅力。ひがし茶屋街には現在も営業しているお茶屋がありますが、「一見さんお断り」のしきたりで観光客が入れないお茶屋も。そんな茶屋街にあって、観光客が内部を見学できる希少なお茶屋として人気を集めています。
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主計町茶屋街
浅野川沿いにお茶屋や料理屋が軒を連ねる主計町(かずえまち)は、「金沢三茶屋街」の一つに数えられる茶屋街。明治時代に、ひがし茶屋街の前身である「東の廓」が満杯になったことで、誕生したのが始まりだとか。江戸時代に加賀藩の重臣・富田主計の屋敷があったことから、この名が付けられました。千本格子と細い路地が金沢ならではの歴史的な町並みを作り出していることから、国の重要伝統的建造物群保存地区にも選ばれています。五木寛之命名の「あかり坂」や旦那衆が人目を避けて通っていた「暗がり坂」などもあり、金沢出身の文豪・泉鏡花の作品にも度々登場。明かりが灯る夕暮れ時には、時折三味線の音が響くなど、より趣が深まります。
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泉鏡花記念館
泉鏡花記念館(いずみきょうかきねんかん)は、 金沢市下新町で生まれ育った小説家・泉鏡花をテーマにした記念館です。鏡花の生家跡にあった木造二階建てと土蔵三棟の建物を改修と整備した館内には、作品の初版本や自筆原稿などの資料といった鏡花ゆかりの品々を中心に、フランス文学者の生田耕作と次男の敦夫が収集した鏡花コレクションも展示されています。オリジナル文庫やクリアファイルなどがそろうショップも併設。ミニシアターで鏡花の生涯や坂東玉三郎・種村季弘・川村二郎が語る鏡花の魅力などの映像を見られたり、企画展で鏡花についてより深く知れたりと、鏡花について詳しくない方でも楽しめるような工夫が凝らされています。
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近江町市場
金沢市の中心部に位置する近江町市場(おうみちょういちば)は、江戸時代の享保6年(1721年)に加賀藩の御膳所として生まれた市場。商店街には、日本海で水揚げされた新鮮な魚介や地元産の野菜、果物、漬け物などの専門店、飲食店、花屋、衣料品店など、多彩なジャンルの店舗が170軒ほど立ち並んでいます。金沢市民の台所として、一般市民からプロの料理人まで多くの人でにぎわい、常時20種類以上のコロッケがそろうお店や立食いカウンターで「能登牛」の炙りにぎりを味わえるお店、新鮮な海の幸をイートインスペースで食べられるお店など、金沢名物を気軽に堪能できるスポットも豊富。ご当地グルメを目的に、観光客も多く訪れます。
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長町武家屋敷跡
長町武家屋敷跡は、藩政時代に加賀藩士や中流藩士の屋敷が立ち並んでいたエリア。江戸時代の町割りを今も受け継いでいて、昔ながらの土塀と石畳の小路などが、往時の面影を偲ばせています。地域内に建つ「武家屋敷跡 野村家」では、壮麗な武家屋敷とミシュランの2つ星に輝いたほどの日本庭園をじっくりと見学でき、当時の暮らしぶりに思いを馳せられます。屋敷跡を散策中に、庭に植栽された木々の新緑や紅葉、雪から土塀を守る「こも掛け」など、四季それぞれの美しい風景と出合えるのも楽しみの一つです。繁華街「香林坊」の近くとは思えないほど静かな環境が広がっていて、江戸時代にタイムスリップしたかのような気分を味わえます。
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尾山神社
明治6年(1873年)に創建された尾山神社は、加賀藩祖である前田利家と正室お松の方を祀る古社です。和漢洋の3つの建築様式が見事に融合した国指定重要文化財「神門」は、かつて近海を往来していた船の灯台でもあった金沢のシンボル。最上階にステンドグラスがはめこまれていて、ライトアップされる夜には、暗闇の中で幻想的に浮かび上がります。利家の勝負強さにあやかる「勝負運」「出世運」や、夫妻二人が祀られていることにちなむ「夫婦円満」「子宝」「安産」のパワースポットとしても評判。三間社流造の本殿や入母屋造屋根瓦葺の拝殿、古代舞楽の楽器をイメージした地泉廻遊式の庭園「神苑」など、境内の見どころも満載です。
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香林坊
金沢屈指のショッピング街として人気を集める香林坊(こうりんぼう)は、ファッションビルや百貨店、ブティックなどが立ち並ぶエリア。香林坊が誕生したのは、今から400年ほどさかのぼる江戸時代のこと。町名は、比叡山の僧侶・香林坊が町人向田家の跡取りである向田香林坊(むこうだこうりんぼう)となって以降、目薬の製造販売に成功して「香林坊家」として繁栄したことにちなんでいます。明治時代には「高札場」と呼ばれる藩からのお告げが掲げられる地でもあり、古くから多くの人で賑わっていました。現在では、レストランや飲食店、おしゃれなカフェなども点在していて、ショッピングだけでなく、グルメも堪能できます。
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にし茶屋街
「金沢三茶屋街」の一つと称されるにし茶屋街は、江戸時代に加賀藩から公許された花街の一つ。現在4軒ほどのお茶屋が営業していて、三茶屋街の中で最も多い芸妓が所属する茶屋街です。名前は、金沢城の西の方角に茶屋の原型「廓」が整備されたことに由来しています。茶屋街には、出格子が目を引く2階建ての茶屋建築が立ち並び、江戸時代の名残をとどめています。運がよければ、三味線や太鼓の音が聞こえてきたり、芸妓の姿を見かけたりすることもあるとか。作家・島田清次郎が過ごしたお茶屋跡地にある「金沢市西茶屋資料館」、茶屋を和モダンにリノベーションしたカフェやショップなどもあり、落ち着いた雰囲気の中で街歩きを楽しめます。
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室生犀星記念館
金沢の古い街並みに溶け込む室生犀星記念館(むろうさいせいきねんかん)は、「金沢三文豪」のひとりである室生犀星の生誕地跡に建つ記念館です。1889年(明治22年)に金沢市千日町で生を受けた犀星は、犀川の地をこよなく愛し、金沢を舞台にした作品も多く残しました。2階建ての館内には、犀星の直筆原稿や作品、遺品などの貴重な品々が数多くそろう展示室に加えて、犀星の庭に設置されていたつくばいや石塔を移設するなど犀星好みの庭を現代風にアレンジした「庭園」、犀星文学に関する展示を不定期に行う「企画展示室」などを完備。周辺には、犀星の名前の由来である「犀川」もあるので、合わせて散策してみてください。
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寺町寺院群 妙立寺
寺町寺院群 妙立寺(てらまちじいんぐん みょうりゅうじ)は、およそ70もの寺社が集まっている寺町寺院群の中で、ひときわ高い知名度を誇る日蓮宗の寺院。加賀前田家三代藩主である利常の命令によって建てられた祈願所でもあります。見た目の外観は2層ですが、実際は7層もあり、部屋は23、階段は29ほどもあるのが特徴。掛け軸の裏にある隠し扉に、床板を外すと出現する隠し階段に、床板を外すことで落とし穴へと変化する賽銭箱にと、忍者屋敷さながらの仕掛けやからくりが多く隠されていることから、「忍者寺」として親しまれています。迷路のような寺院の見学にはガイドの案内が必要で、事前予約が必要ですので、忘れずに予約しておきましょう。
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金沢市立安江金箔工芸館
古都金沢の伝統文化である金箔と気軽に触れ合える金沢市立安江金箔工芸館は、国内で唯一の金箔をテーマとするミュージアムです。金箔は、金沢市で400年以上も伝承されていて、日本の金箔のうち金沢産が実に98%以上も占めています。「酸化されない、変色しない、腐食しない」という3つの特徴を持ち合わせているのが強み。金沢の金箔は、金屏風や漆器から、西陣織、寺社仏閣をはじめとする建築物の内装にいたるまで、幅広い工芸品や美術品に欠かせない素材として重宝されています。金箔を効果的に用いた煌びやかな館内では、絵画や陶磁、金工などの豪華な金箔コレクションの見学や、金沢での金箔の歴史について学ぶことができます。
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金沢能楽美術館
金沢と能楽の関わりは深く、代々加賀藩主を務めていた前田家が、庶民にも広く推奨していました。古くから「空から謡が降ってくる」と称されるほど能楽が盛んな町であり、現在でも無形文化財「加賀宝生」が伝わる加賀。そんな加賀の地に建つ能楽をテーマとした美術館が、金沢能楽美術館です。館内には、宝生流の能楽「加賀宝生」の美術品や能楽とゆかりのある美術品が多数展示されています。模型での能舞台や能面の制作工程など、パネルや映像を活用しながら、能の初心者にも分かりやすく解説しているのが特徴です。博物館の見学後には、本物の能面と能装束を身に着けられる「着装体験」や金沢の工芸作家による作品の展示販売も外せません。
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宇多須神社
宇多須神社は、金沢城の鬼門の方角にある卯辰山の麓に「鬼門鎮護の神」として建てられた神社で、金沢五社の一つ。浅野川河畔から掘り出した古鏡に卯と辰の紋様があったことから、奈良時代の718年(養老2年)に卯辰神を祀った「卯辰治田門天社」が創建されたのが起源です。江戸時代には、加賀前田家2代の利長が境内に「卯辰八幡宮」を建てて藩祖である利家を合祀、歴代藩主の祈祷所として篤い崇敬を集めました。明治時代に入って利家の神霊が尾山神社に遷座された後、現在の「宇多須神社」に名称が変更になっています。高皇産霊神(たかむすびのかみ)をはじめとする12柱の神々を祀っていて、魔除けや金運向上、病気平癒のご利益でも有名です。
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貴船明神
住宅地の一角にひっそりとたたずむ貴船明神(きふねみょうじん)は、名前の如く、京都にある貴船神社の末社です。その昔、神社近く建っていた加賀藩の家老・村井氏の奥方が非常に嫉妬深く、臨終にさいして「女の嫉妬ほど辛いものはない。死んだら女の嫉妬を和らげて守ろう」との遺言を残したため、死後祠に祀られたのだとか。創建された江戸時代には「縁切宮」と呼ばれていたと伝わっています。現在では、境内に縁切りの「玉姫社」と縁結びの「貴船社」の2社が鎮座していて、香林坊方向にあたる南側の小さな祠を参拝することで縁切りに、高岡町方向にあたる北側の大きな祠を参拝することで縁結びのご利益に授かれるとされています。
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金沢海みらい図書館
平成23年(2011年)に、金沢市で4番目の公共図書館として誕生した金沢海みらい図書館。環日本海の交流史にまつわる書籍や金沢のものづくりに関する書籍も充実しています。外壁に海の泡を思わせる6,000個ほどの丸窓を設けた斬新な建物デザインが印象的で、オープン翌年には「世界で最も美しい公共図書館25選」に選定。一般図書スペースは、天井高約12mの吹き抜けが広がる開放的な空間に。日中には窓から自然光が差し込み、より明るい印象になります。広々とした館内には、金沢産の木材を活用したベンチやおしゃれな間接照明などが設置されていて、心静かに書籍と向き合えます。金沢市民のみならず、日本国外の建築愛好家にも愛される観光スポットです。
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石川県庁舎展望ロビー
石川県庁舎の最上階である19階には、展望ロビーが設けられていて、無料開放されています。展望ロビーは360度ガラス張りで、金沢市街地や日本海、晴れた日には白山や立山連峰をはじめ、あらゆる方向から金沢らしい風景を一望できるのが魅力。地上およそ80mという金沢市屈指の高さを誇る石川県庁の展望ロビーからの眺めは格別です。展望ロビーは夜まで開いていて、夜のとばりが下りると、明るい日中の光景とは異なり、「夜景100選」に選ばれるほどの輝かしい夜景を愛でられます。能登牛や能登豚などを盛り込んだご当地グルメとパフェなどのスイーツが並ぶ喫茶も併設されていて、ひと休みしながらじっくりと風景を楽しめるのも嬉しいですね。
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浅野川
金沢城近くを流れる浅野川は、流路延長およそ29km、流域面積約80平方キロメートルほどに及ぶ大野川水系の二級河川です。流れが穏やかであることから、「女川」とも呼ばれています。美しいアーチ型が印象的な浅野川大橋は、国の登録有形文化財であり、大正ロマン漂う浅野川のシンボルとしても有名。天神橋や梅の橋など浅野川に架かる7つの橋を一筆書きのように渡りながら無病息災を願う「七つ橋渡り」の風習も残っています。春に咲き誇る川沿いの桜並木や秋の紅葉、5月の鯉のぼりを川に流す全国的にも珍しい「浅の川・鯉流し」や9月の河川敷が灯籠やキャンドルで幻想的に照らし出される「女川祭」などもあり、季節ごとの楽しみに満ちています。
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犀川
犀川(さいがわ)は、梓川と奈良井川の交差地点から千曲川と交わる地点までの間を流れる長さ約153kmの川で、日本海へと続く信濃川水系の一級河川です。川の流れが急であることから、「男川」の愛称も。川の両岸には遊歩道が整備されていて、たゆたう川の流れを眺めつつ、緑の芝生が広がる河川敷を散歩したり、ジョギングしたりできます。犀川の西側で生まれ育ったことに由来する近代の詩人・室生犀星が愛した川としても知られていて、詩の中で、「美しき川は流れたりそのほとりに我は住みぬ」と詠んでいます。川沿いには、流し雛を象った赤御影石の犀星詩碑もありますので、詩の情景を思い浮かべながら散策するのにもってこいです。
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石川県立歴史博物館
兼六園の徒歩圏内にある石川県立歴史博物館は、石川の歴史や文化をテーマとした博物館です。明治時代から大正時代にかけて建てられたレンガ造りの建物は、かつて陸軍兵器庫や金沢美術工芸大学の校舎として使われていた建造物を復元再生したもの。レトロな赤レンガ倉庫が3棟並ぶ建つ姿は珍しく、国の重要文化財に登録されています。常設コーナーは、石川の原始から現代までの歴史について分かりやすく展示した「歴史展示」と、石川の地に根付いた祭りや文化を紹介する「民俗展示」で構成されていて、およそ17万点にも上る史料を所蔵。大型スクリーンを駆使した映像やジオラマ、模型などもあり、子どもから大人まで石川の歴史を楽しく学べます。
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西田幾多郎記念哲学館
西田幾多郎記念哲学館は、加賀国河北郡森村(現在のかほく市)生まれの哲学者・西田幾多郎(にしだきたろう)にちなんだ日本で唯一の哲学ミュージアム。建物は、世界で活躍する安藤忠雄の設計で、2002年(平成14年)にオープン。石川県で優れたまちなみ景観や自然景観を選ぶ「第9回いしかわ景観大賞」に輝いています。館内では、幾多郎の遺品や原稿などを通して人となりを知れるほか、タブレットを用いた哲学者たちとの対談ゲームができるのが嬉しい点。瞑想空間「ホワイエ」や、幾多郎の京都の自宅を一部復元した西田幾多郎書斎「骨清窟」、西田幾多郎ゆかりの書籍が並ぶ「図書室」などもあり、気軽に哲学と触れ合うことができます。
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谷口吉郎・吉生記念金沢建築館
東京都の東宮御所や東京国立博物館東洋館をはじめ、日本を代表する建造物において数多くの設計を手掛けた金沢名誉市民第一号の谷口吉郎と、吉郎の長男である建築家・谷口吉生。金沢出身の谷口親子にちなんだ施設が、谷口吉郎・吉生記念金沢建築館です。吉生の設計による博物館は、吉郎の生家跡地に建てられています。常設展示室には、吉郎が設計を行った迎賓館赤坂離宮和風別館「游心亭」の広間と茶室を原寸大で再現。解放感を生み出す平天井と斜め天井や椅子席を配置した茶室、六角形の照明、あえて見せるようなデザインの銅釘など、細部にまでこだわりが息づいています。普段は予約が必須な「游心亭」の雰囲気を気軽に味わえると評判です。
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金沢湯涌夢二館
古くから湯治場として知られる湯涌温泉は、近代の詩人画家・竹久夢二が永遠の恋人である彦乃とともに夢のような3週間を過ごした地。自然豊かな湯涌を「心の故郷」と呼び、湯涌に画室を建てたいという夢二の思いを汲んで建設された金沢湯涌夢二館(かなざわゆわくゆめじかん)には、「旅・女性・信仰心」をコンセプトに夢二の作品を展示した常設展示室や年間4回ほどの企画展が開催される企画展示室、ミニシアター、ミュージアムショップなどが完備されています。美術館の入口横に竹久夢二像が建っていたり、裏手の薬師寺近くに歌碑と夢二が歩いた道があったりと、博物館の見学後には、夢二の痕跡が残る湯涌温泉の周辺散策も外せません。
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加賀藩御用菓子司 森八 金沢菓子木型美術館
寛永2年(1625年)の創業以来およそ400年の歴史を紡ぐ加賀藩御用菓子司「森八」の本店2階に併設された金沢菓子木型美術館。江戸時代から代々受け継がれてきた老舗ならではの菓子の木型や菓子器、道具などを間近で見学できます。展示された作品の数は、実に1,000点以上。木型は、デザインや大きさ、菓子の種類によっても異なり、鶴や亀、大きな鯛、季節の花々など多彩な型と出合えます。美術館の入館料が含まれた落雁の手作り体験も人気で、奥深い加賀の菓子文化を体感できる貴重なスポットです。見学の後は1階の店舗に立ち寄って、生菓子や限定菓子、落雁など老舗の技と経験が生み出す逸品を金沢土産に持ち帰りましょう。
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お茶屋美術館
茶屋街の歴史を色濃く残す「ひがし茶屋街」の一角にたたずむお茶屋美術館は、藩政時代から続く金沢のお茶屋文化を今に伝える美術館です。文政3年(1820年)に建築された建物は、典型的なお茶屋の造りに。1階には、金や銀、珊瑚を用いた豪華な髪飾り、加賀蒔絵、加賀象嵌など加賀が誇る伝統工芸品がそろう展示室、水琴窟の音色に癒される中庭などが完備されています。客間として使われていた2階には、10畳のひろ間や5畳のはなれがあり、それぞれの部屋は物入れや押入れがない開放的な空間と、座敷に弁柄の朱色や鮮やかな群青色を基調とした優美な空間というお茶屋独自の造りが特徴です。江戸時代に花開いた粋な町人文化の息吹を感じられます。
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